「ポイント投資を始めようと思っているけど、具体的にどんな費用がかかるのだろう」

「ポイント投資で得た利益にかかる税金は、普通の株や投資信託の取引と同じ扱いなの?」

近年、各企業が提供しているポイントと投資を組み合わせた、ポイント投資サービスが増えています。

具体的には、証券会社とポイントシステムを運営している企業が資本提携をし、サービスを提供しているケースが多いです。

これからポイント投資を始めようと思っている人や、すでに始めている人の中には、税金に関しての疑問を抱えている人が多いのではないでしょうか?

ポイント投資と一口にいっても、株や投資信託、ETF(上場投資信託)など投資先が異なるため、それぞれの違いがわかりにくく感じる人も多いはずです。

今回の記事では、「楽天ポイント」や「dポイント」など複数のポイント投資を運用している筆者の目線で、ポイント投資の税金についてわかりやすく解説をしていきます。

この記事を読んでもらえば、ポイント投資にかかる税金の疑問がスッキリと解決するので、ぜひ参考にしてみてください。

ポイント投資の仕組み

ポイント投資についてあまり知らない人のために、ポイント投資の仕組みについて簡単に解説しておきます。

ポイント投資の税法上の取り扱いを理解するためにも、基本的な仕組みを知っておくことは大切です。

すでに概要を知っている人は、軽く読み飛ばしてくださいね。

ポイント投資とは、各企業が発行しているポイントを投資に回すことができるサービス

ポイント投資とは、「Tポイント」や「楽天ポイント」などのポイントを、証券会社と連携して投資に回せる運用サービスのことを指します。(証券会社と提携をせず、自社で投資できるシステムを構築しているケースもあります。)

これまでは付与されたポイントを貯めて、商品やサービスを利用する際に使うのが一般的でした。

しかし、せっかく貯まったままのポイントをそのまま放置し、結局期限切れになってしまうようなことも多いです。

ポイント投資サービスが開始したことによって、有効活用されていなかったポイントを使い、投資を始めることができるようになったのです。

ポイント投資の良さは、ポイントを商品購入時の割引として利用する以外の活用方法ができたことでしょう。

ポイント投資で何に運用するのか

ポイント投資を実施しているサービスは、ポイントを活用して投資信託やETFを運用できるケースが多いです。

(一部、株式投資ができるポイント投資サービスもあります。)

後述で詳しく解説しますが、ポイントの価値が投資信託の「基準価額※」と連動したり、ポイントを円に換えて投資したりといった2種類の方法に分かれています。

(※基準価額=投資信託の1銘柄の価格。1日に1回変動する。)

投資信託とは

投資信託は、ファンドと呼ばれる運営会社に投資資金を預けることによって、運用を依頼する投資の方法です。

ファンドは、各投資家から集めた投資資金を活用して株や債券などに投資し、得た利益を投資家に分配する金融商品です。

具体的には以下の仕組みで、投資資金が運用されています。

  • 販売会社:投資家から資金を集め運用会社や管理会社に指示を行いつつ利益を分配
  • 運用会社:販売会社から受け取った資金を実際に投資へ運用
  • 信託銀行:投資家の資金を保管・管理

運用そのものはプロの運用会社が行うので、あなた自身が運用をする必要はなく、ポイントを発行している会社が運用する訳ではありません。

ポイント投資で得た利益の取り扱いと税金

ポイント投資の基本的な仕組みを簡単に説明してきました。

ここからは、ポイント投資によって得た利益と税金の関係についても解説していきます。

ポイント投資は、ポイントの状態によって税金の取り扱いが変わるのが特徴であり注意です。

すでにポイント投資を始めている方も、あらためて運用状況について確認することをおすすめします。

ポイント投資で得た利益に対して税金がかかる

自身が保有しているポイントが投資に回り、その投資で利益を得た場合は、原則税金が掛かります。

考え方としては、ポイントで得た利益とポイントを円に換金した上で得た利益、どちらも課税対象になるのが基本です。

そのため、ポイントが収入や利益とは関係無いと考えている場合は、所得の申告漏れに繋がる可能性もあるので、注意しましょう。

所得と税金の関係

ポイント投資と税金の関係を理解する上で、所得や利益など基本的な用語と仕組みも覚えることが大切です。

「税金」とは所得に掛けられる課税金額を指します。

所得と利益は異なる概念なので、以下に例を紹介しています。

(例)ポイント5000円分をポイント投資サービスを使って運用し、1000円の利益が発生し、1000円の引き出しに手数料500円の支出がかかった場合。

利益=1000円

ポイント投資に関わる支出=500円(引き出し手数料)

1000円(利益)ー500円(支出)=500円(所得)

所得とは、収入・利益から、関連する費用を差し引いた金額のことです。

ファンドの内容によって所得の区分が変わる

ポイント投資を正しく理解する上で、「所得区分」について理解することが重要です。

所得区分とは、各所得の元となる取引や利益によって異なる税・控除額の計算になるルールになります。

2019年時点で、所得区分は以下の10種類に分かれています。

  1. 一時所得
  2. 雑所得
  3. 配当所得
  4. 利子所得
  5. 不動産所得
  6. 給与所得
  7. 退職所得
  8. 山林所得
  9. 譲渡所得
  10. 事業所得

上記の中で一番身近なのは、会社で働いて給料を受け取る「6.給与所得」でしょう。

投資信託の所得区分は、各ファンドが取り扱っている商品によって異なるため、1つの所得区分にはなりません。

例えば、複数の株式を組み合わせて購入する「株式投資信託」を売却して得た利益や分配金は、上記10種類の所得の中で「配当所得」に該当します。

また同じ投資信託でも、国内外の国債や社債を組み合わせた「公社債投資信託」の場合は、上記10種類の所得の中で、「利子所得」に該当します。

国債(社債)とは、国(会社)が債券を発行することによって資金を調達することです。

国債や社債を購入した投資家は、債券を購入してお金を貸す代わりに、国や会社から利子を受け取ることができます。

配当所得と利子所得の違いについて、押さえておいてください。

ポイントを証券口座に移して現金で受け取る場合は、通常の投資信託と同じ税金(配当所得・利子所得え)扱い

ポイント投資には、ポイントを現金へ換金したのちに投資信託の運用に回すケースもあります。(楽天ポイント投資など)

そしてポイント投資を、現金に換金して投資信託する場合は、通常の投資信託に適用される税金と同じです。

配当金、もしくは売却して利益を得たタイミングで、20.315%の税金がかかります。

ポイント投資の中でも、証券口座を開設して投資をするサービスの場合は、通常の投資信託と変わらない点を覚えておきましょう。

証券口座を通さずポイントのまま運用する場合は「一時所得」に区分される

ポイント投資サービスの中には、ポイントのまま投資信託として運用できるものもあります。(ポンタポイントなど)

購入したファンドの基準価額に合わせて、ポイントも毎日増減する仕組みなのです。

こちらのポイント投資の場合は、税金の区分について明確な結論は出ていません。

なぜならポイントに関する法律上の所得区分は、決められていないからです。

ポイント投資をポイントのまま運用して利益が出た場合は、一時所得として課税されると考えておけばOKです。

法的拘束力はないものの、国税庁HP内の研究資料の中では、ポイントに掛かる利益は一時所得が妥当といった意見もあります

一時所得は非課税に近い状況にもなる

一時所得は、年間最高で50万円の控除を受けることができます。

そのため、ポイント投資に掛かる税金だけを見た場合、50万円以下の利益であれば非課税になるため、大多数の人は非課税であると考えていいでしょう。

また、給与所得以外に一時所得の収入があり、尚且つ年間20万円を超えなければ、給与所得以外の収入は非課税対応可能です。

まとめると、ポイント投資をポイントのまま運用する場合は、現状明確なルールはないものの一時所得区分が一般的となります。

更に控除を考慮すると、年間20万円を越えないポイントの利益に関して、非課税に近い扱いです。

ただし今後法改正される可能性もあるので、定期的に税区分に関する情報をチェックしておきましょう。

 

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ポイント投資の税金区分をケース別に解説

最後に、各企業が提供している主要なポイント投資のサービスの特徴を、税金の区分と合わせて解説していきます。

紹介するポイント投資サービスは以下の4つ。

  1. 楽天ポイント
  2. dポイント
  3. 永久不滅ポイント(クレディセゾン)
  4. Tポイント(ネオモバ)

これからポイント投資を始める方も含めて、参考にしてみてください。

楽天ポイント

大手IT企業の楽天は、楽天ポイントを投資にも回せるサービスを開始しています。

楽天のポイント投資は、ポイントを現金に換金する方法と、ポイントのまま投資を行う2種類どちらも用意しているのが特徴です。

ポイントのまま投資を行う場合は、100円相当以上のポイントが必要になります。

現金に換金する場合は、楽天証券の口座の開設をする必要があり、税金の支払いは通常の投資信託と同じ形です。

口座の開設時に、特定口座の「源泉徴収あり」を選べば証券会社が代わりに確定申告をしてくれるので手間が省けます。

dポイント

通信企業大手のdocomoも、dポイントをポイント投資に利用できるサービスを運営しています。

dポイントはポイントのまま投資する仕組みのため、税金の種別は一時所得か雑所得としてみなされることになります。

ちなみに、dポイントはファンドを個別に選ぶ方法ではなく、株式に比重を置いたアクティブ型と債券に比重を置いたインデックス型の2種類から選ぶことができます。

投資未経験の人であってもわかりやすい構造になっているのがいいですね。

永久不滅ポイント(クレディセゾン)

クレディセゾンの永久不滅ポイントは、証券口座開設の必要がなく、ポイントのままの状態で投資を始められます。

「株式コース」か「投資信託コース」を選べますが、「投資信託コース」は一時所得や雑所得で考えておきましょう。

一方「株式コース」は、Stock Pointと呼ばれるサービスに登録し、永久不滅ポイントをストックポイントに変更することで、個別の株価と連動した運用を行えます。

一般的なポイント投資と異なるシステムでもあるので、ストックポイントの税金の取り扱いは最寄りの税務署で相談するのが適切です。

ネオモバ

SBIネオモバイルとは、SBI証券とCCCマーケティングが協力して設立した、SBIネオモバイル証券のことです。

様々な店舗で利用できるTポイントでも、株式を売買できるのが特徴になります。(現金でも購入可能)

Tポイント投資を始めるためには、「SBIネオモバイル証券」の口座開設が必要になるので注意しましょう。

口座を開設してポイントを現金に変えた上での投資になるので、株の配当や売却益を受け取る際には「配当所得」が課税されます。

まとめ

近年、企業が新サービスとして始めている「ポイント投資」は、利用者にとっても手軽に資産運用を始められます。

しかし、税金に関する取り決めは、法律で厳密に定められている訳ではないため判断が難しい部分もあります。

2019年現在の税金に関する一般的な取り扱いは、ポイントの状態で運用するものについては原則一時所得です。

一方、ポイントを円に換金した場合は、譲渡所得や配当所得など各金融商品に適用されている税金になります。

まずは企業の公式サイトを確認し、税金に関するルールを定めていないか確認しましょう。

それでもわからない場合は、税務署で直接相談することをおすすめします。